「継続は力なり」から「継続は発見なり」へ

「継続は力なり」から「継続は発見なり」へ

エントリー投稿日:2025/03/04
突然ですが、みなさんは最近空を見上げていますか?あらゆることがコンピューター上で済ませられる今、意識して空を見上げることが少なくなった気がします。

私は2024年の元旦に「今年は月の写真をスマートフォンで撮ろう」と決めました。きっかけは友人の早朝散歩の写真です。彼女は散歩がてらに撮影した写真を毎日送ってくれるのですが、私はといえば朝はからっきし弱いので、何がお返しできるだろうかと考えました。そして、夜なら仕事柄遅く起きていられるし、月なら撮れるのでは?と思ったのです。ただ、極度の写真嫌い、かつ、50年の人生で三日坊主で終わることが圧倒的に多かった私なんかが続くかなぁという不安もありました。というわけで、まぁダメならダメでいいやという、なんとも覇気のないスタートだったのですが、なんと1年以上続いています。今日はどんな空模様かなと、毎日意識して空を見ています。上を見ているので、気にぶつかったり、つまずいたり、クラクション鳴らされたりと、「よい子のみんなはまねしないでください」というテロップが必要ですが…(笑)
で、続けていると、月にとどまらず世界が広がり、いいことも苦労もすべてが楽しみの種に見えてきています。

文学(古典、和歌、神話)や芸術、テクノロジーなど、月や星にまつわる知識や雑学を楽しむだけでなく、写真の仕組みやどうすれば写真がきれいに撮れるかについても、少しずつ興味が出てきました。露出やシャッタースピード、ISO感度といったカメラの設定が写真にどう影響するのかを知ると、どんな設定で撮ったらより良い写真が撮れるかを考えるのが楽しくなっています。

今のスマートフォンは性能がすごくて、プロが撮る写真とはいきませんが、素人なりにきれいな写真が撮れるんですよね。テクノロジーの進歩に感謝です。最初はうまくいかなくて、ピントが合わずブレたり、暗くなりすぎたりしたのですが、何度も挑戦するうちに、だんだん良い感じに撮れるようになってきました。当初は考えもなくカメラを向けて撮るだけだったのですが、もっときれいにくっきりと、雰囲気のある月などを撮りたいと欲が出てきました。今は単眼鏡とスマートフォンですが、1年後には一眼レフカメラデビューを目指しています。

「継続は力なり」とよく言いますが、今回のことで気づいたのは、「継続は力を知る」ということでした。これは「自分の限界を知る」という否定的な意味ではありません。続けていくうちに自分自身の中にある「得意な力・不得意な力」に気づくということです。スポーツをしている方は経験があると思いますが、継続していると、自分にはどんな力があって、どんな力が足りないかというのがわかってきます。得意な部分はどう生かすか、そして、足りない力をどうやって補うかということを分析して考えます。例えば、インスタグラムには本格的な機材で撮ったため息の出るほど素晴らしい月や星の写真がたくさん投稿されていますが、そんな機材がない私でも、工夫次第でそれなりの見栄えのする写真が撮れたりするものです。自分の身の回り、自然への観察力が高まることで、創意工夫が生まれます。この時間帯にこの角度から撮ればいいのではと考えます。そして他種の勉強にも波及して影響を及ぼします。

この原稿案を考えているときに、教えている生徒たちの中に、理科と社会のテストの点数が2学期期末から30点以上アップしている生徒がいました。理社が壊滅的な状況をどうにかしようと、4か月ほど前に、新中2の生徒には全員、学校の提出課題ワークを毎日半ページ(見開きを1ページ)するというアドバイスをしました。30分もかからず、早い時は15分ほどで終わる課題です。その生徒はほぼ毎日続けた結果、今回の得点アップにつながったようです。途中いろいろ自分なりに工夫したそうです。彼女の事例はまさに「継続は力なり」であり「継続は発見なり」だと感じました。

勉強について、今何かに悩んでいたり、うまくいかないことがあったとしても、あきらめずに少しずつ続けていくことが大切だと思います。発見は継続から生まれるのです。「自分もできる」という発見を引っぱりだせれば成功ですが、もしうまくいかないときは方向転換という発見ができます。どちらも次のステップに進めるのです。

生徒たちには、興味を持ったことを続けていくことで、新しい自分と楽しさや学びを見つけ、そして工夫次第で自分の弱点を補えるということをぜひ体感してほしいです。新しい自分の発見が、将来への道標になることを信じてほしいと心から願いながら、これからも月の撮影を続けていこうと思っています。

青山校個別/新飾磨校個別 矢内

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